退職金のポイント

今日から退職金のポイントの連載をはじめます。
ここのところ適格退職年金の廃止や高齢者雇用安定法の改正などで退職金をめぐる動きが活発化しています。
平たく言うと社会問題にもなっているんですよね。(理由は後ほどいいます。)
退職金は給与と違って必ず支払わなければいけないものではありません。
が、就業規則などで退職金を支払うことを明記している場合は支払わなければいけなくなってきます。
日本では、退職金制度が会社と社員の長期的な関係を継続させる役割を担ってきました。
つまり、終身雇用制度下ではインセンティブという役割もあったのです。
長年働いた方に対して「長い間ウチの会社で働いてくれてありがとう、ご苦労さん」という考え方です。
しかし2007年問題といわれるように団塊の世代が大量に定年を迎えてくるときに多額の退職金を支払わなければいけなく時代がやってきます。
企業にとっては大変な問題です。
退職金制度改革が課題となってくる時代になりました。
これが先ほどの社会問題なのです。

今後退職金に関することを労働法との関係や対策方法などをアップしていきたいと思います。
宜しくお願いします。
上に行くほど記事が新しくなります。

目次
退職金の積み立て
新しい企業年金
日本版401kの概要
中小企業退職金共済(中退共)

中小企業退職金共済(中退共)

自前で退職金制度を持つことが困難な中小企業が相互の共済と国の援助によって退職金を支払う確定拠出型の制度です。 個人事業主の事業主や配偶者、法人の役員は原則として加入できません。
また退職金は従業員に対して直接支払われます。

表 制度に加入できる中小企業の範囲
業種 常用従業員数 または 資本金・出資金
一般業種(製造・建設等) 300人以下 3億円以下
卸売業 100人以下 1億円以下
サービス業 100人以下 5千万円以下
小売業 50人以下 5千万円以下
毎月の掛金は事業主が負担し、5,000円から3万円の16種類から事業主が従業員ごとに任意で負担できます。
(パートタイマーはこれに2,000円、3,000円、4,000円から出来ます)
掛金は全額損金算入が認められ、企業側は運用リスクを負わないので、「自社年金」等と比較し、企業財務への負担が少ないのが特徴です。
また、新規にこの制度に加入した事業主に対して、掛金月額の2分の1(上限5,000円)を加入後4ヶ月目から1年間、1万8千円以下の掛金を増額する事業主に対しては、 増額分の3分の1を増額月から1年間、国から助成を受けることが出来ます。

従業員にとっては受け取り時に税制面での優遇が受けられる点と、中退共加入企業と他の加入企業や特定退職金共済制度に加入している企業の間を転職した場合、一定の要件を満たしていれば前後の退職金に係わる加入期間を通算できることができ、ポータビリティを有することがメリットとなります。
16:20 2006/02/15

日本版401kの概要

日本での確定拠出年金は、企業型個人型の2種類があり、給付の種類は老齢給付年金、障害給付金、死亡一時金があります。 企業型の掛け金は企業のみが行い、従業員の拠出は認められていません。

確定拠出年金制度における拠出限度額
加入者の区分 拠出限度額
企業型年金加入者 厚生年金基金等、企業年金制度のある企業の従業員 月額 23,000円
企業年金制度のない企業の従業員 月額 48,000円
個人型年金加入者 自営業者等 月額 68,000円※
企業年金制度のない企業の従業員で企業型の加入対象とならない者 月額 18,000円
※国民年金基金の掛金または付加保険料と合算した額

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新しい企業年金

近年の終身雇用制度の変化や前述の積み立て不足などの問題に対応するために、
平成13年に確定拠出年金制度が誕生しました。
従来の確定給付型の年金制度は、年金等を受給するときの金額があらかじめ決まっ
ているのですが、確定拠出型は、決まった掛け金を拠出し、積み立てた掛け金の
運用成績などで、受け取る金額が変動する仕組みになっています。
通称日本版401Kと言われています。

また、厚生年金基金の解散が相次いでいることから確定給付型企業年金が平成14
年4月に誕生しました。

次回は日本版401kについて概要を述べたいと思います。

退職金の積み立て

退職金というのは前回も書いたように労働基準法では支払わなければならないと決められてるわけではありません。
ここがお給料と扱いが違うところなんですね。
乱暴なことをいうと支払わなくても別に問題はならないのです。
ただし、就業規則や退職金規定で支払うことを規定してしまいますと「義務化」されてしまいます。
退職金というのはもともとベテランの従業員の繋ぎ止めの役割もあって、終身雇用制度に一役買っていたのです。

ところが団塊の世代が大量に定年を迎える時代が来てしまいまして、多額の退職金を企業が支払わなければいけない事態になりました。

もちろん、会社もキチンと積み立てはしているはずですが、積み立てをしてたら支払えるか?というと実は難しいところなのです。
ほとんどの中小企業は保険商品などを利用して積み立てています。
その計算に予定利率という公式をつかいます。
「退職するまでに20年あるからその間の利息がつくから積立金はこのくらい」と計算します。
ところが近年の低金利の影響で予定通りに積立金が増やせなくなっていて積み立て不足を招いています。
つまり当初の目論見が外れたということです。

株で言うと○百万稼ぐつもりが数十万円しか上がらなかったというのと似ていますね。